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諸事の感想を日記に。正論かはさておき…

魚住孝至著『宮本武蔵 ―「兵法の道」を生きる』

吉川英治さんの『宮本武蔵』もとても楽しく読ませてもらったが、あまりに劇的なので、宮本武蔵の実像に迫りたく、ネット情報をもとに、この作品に出会った。

出会えてよかったと心から思える作品だった。

伊織が遺した小倉碑文やこれまでの学説等を総合的に勘案しながら史実がどこにあるか、丁寧に論考している姿勢が素敵だった。

『兵法三十五箇条』失礼ながら居酒屋に貼ってある「親父の独り言」に似てるなぁと思った。武蔵さん本当にごめんなさい。

著者は『五輪書』の空の巻の件で、次のように述べている。
『「心意二つの心をみがき」、「観見二つの眼をとぎ」…「少しもくもりなく、まよひの雲の晴れたる所」こそ、武士にとっての「実の空」だと知るべき…』

魚住さんありがとうございました。